お客様の“価値ある一杯”を製品化する、5つのスペシャリティ技術
一人ひとりのお客様に、いつでもどこでも、最高のおいしさで一杯の価値をご提供したい――
そんな想いから、 AGF®はお客様に好まれる嗜好飲料を徹底的に分析・研究しています。
ここでは、日々の追究から生まれたAGF®独自の画期的なスペシャリティ技術をご紹介します。
「お客様に“なぜ”好まれるか」を科学的にアプローチ
AGF®では、お客様の繊細な味覚に応え、生活シーンやライフスタイルにあった嗜好飲料を追究しています。
お客様に“なぜ”好まれるのか?
この課題に向けて、AGF®は徹底的に取り組みます。「おいしさの科学」に基づいて、お客様が好む味や香りの特徴と成分を解明します。お客様の生活の中での使い勝手や利便性、「ココロ」と「カラダ」の健康にも注目して、科学的なアプローチを試みます。
「“なぜ”好まれるか」の根拠を特定(発見)することで、 AGF®は、お客様の“おいしい”や“手軽さ”“健康”を実現するスペシャリティ技術を開発します。
スペシャリティ技術1
科学的根拠に基づき、雑味や酸味を抑えながら、香りを最大化 ―「T2ACMI焙煎®」(たくみばいせん)
お客様の繊細な味覚に応える、コーヒーをつくれないか? AGF®が挑戦と研究の末にたどり着いたのが、「T2ACMI焙煎®」でした。
その技術の秘訣は、焙煎の際の繊細な火加減コントロール。
まず初めに温度を一気に引き上げ、そのあと温度の上昇を抑えながら、今までよりゆっくり焙煎することで、香りを最大化させ、雑味のないコーヒーを作り上げます。まるで手仕事のような、「たくみ」な温度の上げ下げによって、お客様の好みの味や香りを実現していきます。
「T2ACMI焙煎®」の技術によって、日本ならではのコーヒー、「ジャパニーズコーヒー」が誕生しました。
「T2ACMI焙煎®」の特徴
多くの量産型コーヒーが単一の温度で焙煎するのに対し、「T2ACMI焙煎®」は、時間帯によって温度を変え、ターゲットテイストに合わせた“たくみ”な火加減で焙煎している。
焙煎によって起こる生豆の化学反応
焙煎によって起こる生豆の化学反応を細かくコントロールすることで、苦みや酸味のバランスを取りながら、香りを最大化している。
製品
スペシャリティ技術2
冷たい液体(水や牛乳)に対しての溶解特性を有するパウダー ― 冷水可溶造粒
コーヒーパウダーは、お湯にすぐに溶けるので温かいインスタントコーヒーはお手軽に飲めますが、冷たいインスタントコーヒーをすぐに飲む方法はいままでありませんでした。
AGF®は、この課題を解決すべく、冷たい水や牛乳にもすぐ溶けるパウダー「冷水可溶造粒」の技術を適用しました。
通常の製法のパウダーは、中に空気が入っているため水に浮いてしまい、なかなか溶けません。冷水可溶造粒は、パウダーを砕いて中の空気を抜き、造粒し沈みやすくすることで、水に馴染みやすくなり、すぐに溶けます。
夏場などに、お手軽にすぐ飲める冷たいインスタント飲料という新しい価値を、お客様にご提供することができました。
この冷水可溶造粒技術は、フルーツティーにも応用されています。
通常の製法
パウダーの中に空気が
入っている。
パウダーが水に浮いてしまう。
溶けるのに時間がかかる。
冷水可溶造粒の特徴
中の空気を抜くために、
パウダーを砕く。
砕いたパウダーをくっつける。
水に浮きにくく、また、
水に触れる面積が多い。
冷たい水や牛乳にもそのまま!
驚くほどすぐ溶ける。
製品
スペシャリティ技術3
“健康機能”が注目されるコーヒーから生まれたオリゴ糖 ― コーヒー豆マンノオリゴ糖
コーヒーには、覚醒・利尿作用のあるカフェインが含まれていることが有名です。また、抗酸化機能のあるクロロゲン酸(ポリフェノールの一種)が含まれることも知られています。そして2001年以降、今まで使われていなかった抽出後のコーヒー粉から製造した「コーヒー豆マンノオリゴ糖(コーヒーオリゴ糖)」が、整腸作用などさまざまな健康機能を持っていることが次々と発見されました。
現在オリゴ糖とよばれるものは、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖など10数種類あります。「コーヒー豆マンノオリゴ糖」は、抽出後のコーヒー粉から新たに発見されたオリゴ糖です。コーヒー豆マンノオリゴ糖は、1gあたり約2kcalと低カロリーで、砂糖の約1/5の甘味です。甘さが少なく他の味を邪魔することがないため、コーヒーなどさまざまな飲食物と相性がよいのです。いろいろな健康に役立つ機能があると考えられていて、現在も研究が進められています。現在わかっている特性として、「脂肪の吸収を抑えて、たまった脂肪を代謝させる」、「腸内環境を整える」などが挙げられます。
スペシャリティ技術4
“おいしさ”につながるアロマ成分を配合して、香りや風味をコントロール ― エンハンサー
お客様が“おいしい”と感じる成分とは? AGF®は、まず“おいしい”につながる成分を特定し、その成分の配合率を製品の中でコントロールすることによって、豊かな香りの付与や高い濃度感(香り×味わい)を実現する「エンハンサー技術」をもっています。
例えば、コーヒーエンハンサーは、コーヒーに含まれる複数のアロマ配合量を調整することにより、より本格的なコーヒーの香りや風味を実現します。
また、ミルクエンハンサーは、ミルクに含まれる特定のアロマ配合量を調整することにより、コクや甘みをアップさせ、高い濃度感(香り×味わい)を実現します。
その他、AGF®は様々なエンハンサー技術で“おいしい”飲料をお客様にご提供しています。
コーヒーエンハンサー技術
コーヒーには様々な
香り(アロマ)が存在
コーヒー中の好ましい
アロマを特定
カプセル化
カプセル化してスティックに
たっぷり封入
ミルクエンハンサー技術
ミルクに含まれる
アロマ成分
ミルクらしさを高める
アロマを特定
カプセル化
カプセル化してスティックに
たっぷり封入
製品
スペシャリティ技術5
新鮮な果汁感をUPさせる果汁由来成分をカプセル化して配合 ― フレッシュ・フルーツ・エンハンサー
インスタント飲料で、搾りたての新鮮な果汁の香りと味わいを実現するには?
その技術開発の鍵となったのは、あらゆる果物に共通して含まれる「フレッシュ・フルーツ・エンハンサー(FFE)」。果物を搾ったときに揮発する成分です。
FFEは、熱に弱く揮発しやすいため、飲料系は、生産時の加熱殺菌の時点で失われてしまうのが課題でした。
そこで、このFFEをデキストリンというでんぷん由来の糖質に閉じ込めてカプセル化。湯や水に溶かすとカプセルが壊れ、中からFFEが出てくる仕組みです。
このスペシャリティ技術が使われているのが、「ブレンディ®カフェラトリー®」スティックのティーシリーズ。天然果汁を使用した新感覚のフルーツティーで、ふわりと広がるフレッシュな香りとお茶の豊かな味わいが楽しめます。
フレッシュ・フルーツ・エンハンサー技術
オレンジ果皮から
精油を抽出
FFEの成分はオレンジのみならず、どの果実にも存在します。商業生産用途にはオレンジを使用。
オレンジ精油分画物から
FFE摘出
FFEが揮発しないよう
カプセル化
デキストリン(でんぷん由来の糖質)
にFFEを閉じ込める。
カプセルの入った
パウダーを商品化
パウダーだからこそ、水(お湯)を注ぐ
ことで、果実感いっぱいのできたての
香りがするフルーツティーが完成!