コーヒーの豆知識
約5時間前

スペシャルティコーヒーとは?定義から味わい方・選び方まで解説

コーヒー好きの間で話題の「スペシャルティコーヒー」。普通のコーヒーと何が違うの?厳格な基準を満たした特別な一杯で、豆の個性や香りを堪能できる魅力を解説し、サードウェーブとの関係やおいしい飲み方、選び方も紹介します。

スペシャルティコーヒーとは?厳格な基準で定義された特別な一杯

SCAJによる定義と基準

スペシャルティコーヒーは、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が定めた基準を満たしたコーヒーのことを指します。
SCAJはこれを「消費者がおいしいと評価する、風味特性が明確なコーヒー」と定義しています。単に欠点豆が少ないだけではなく、産地や品種、精製方法による個性が明確に感じられることが重要です。
参考:日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)

さらに、スペシャルティコーヒーは欠点豆の数が極めて少ないことや、専門家によるカッピング評価で高スコアを得ていることが条件となります。豆一粒一粒の品質が高く管理されているため、味わいや香りが非常に優れているのです。

トレーサビリティと品質管理

もう一つの重要な要素がトレーサビリティ(生産履歴の追跡性)です。スペシャルティコーヒーは、生産者や農園、精製方法、流通経路までが明確に記録されており、消費者はその背景を知ることができます。これにより、品質管理が徹底された“顔の見えるコーヒー”として安心して楽しめる点も魅力です。

 

スペシャルティコーヒーとサードウェーブの関係

スペシャルティコーヒーは、サードウェーブコーヒーと呼ばれる新しいコーヒーカルチャーの象徴でもあります。

  • ファーストウェーブ:インスタントコーヒーなど、大量生産・大量消費の時代
  • セカンドウェーブ:大手カフェチェーンの普及、エスプレッソ文化の浸透
  • サードウェーブ:産地や生産者、豆の個性に注目し、ストーリーを楽しむ嗜好品としてのコーヒー

サードウェーブの考え方では、コーヒーは「ただのカフェイン飲料」ではなく、ワインやクラフトビールのように産地や作り手の背景を楽しむ文化として位置づけられます。スペシャルティコーヒーは、この流れを牽引する存在であり、豆の品質や焙煎、抽出方法へのこだわりが求められるようになりました。
近年では、バリスタが産地や精製方法を説明しながら、一杯ずつ丁寧に淹れるカフェが増え、消費者もそのストーリーを楽しむようになっています。

 

スペシャルティコーヒーのおいしい飲み方

高品質なスペシャルティコーヒーを最大限楽しむには、抽出方法に工夫が必要です。以下では、自宅でもできる代表的な方法をご紹介します。

1. ハンドドリップで丁寧に淹れる

ハンドドリップは、豆の繊細な風味を引き出すのに最適な方法です。

  • お湯の温度は約90℃が目安
  • 中心から「の」の字を描くようにゆっくり注ぐ
  • 抽出時間は2〜3分程度

抽出の速度やお湯の量を調整することで、酸味やコクのバランスを自分好みに調整できます。

2. フレンチプレスで豆の個性をダイレクトに

粗挽きの豆をお湯に浸して抽出するフレンチプレスは、コーヒーオイルまで抽出されるため、コクと厚みのある味わいを楽しめます。豆の個性をストレートに感じたい方におすすめです。

3. 水出しコーヒーでまろやかに

暑い季節には水出しコーヒーがおすすめ。

  • 長時間かけて抽出するため、苦味が抑えられ、まろやかな甘みが引き立つ
  • フルーティーな豆との相性が抜群

急冷式のアイスコーヒーも、香りを閉じ込めて爽やかに楽しめる方法です。

 

スペシャルティコーヒーの選び方

「種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない…」という方のために、豆選びのポイントを解説します。

1. 産地で選ぶ

産地によって特徴的な風味が楽しめます。

  • エチオピア:フローラルで華やか、紅茶のような軽やかさ
  • コロンビア:甘みと酸味のバランスが良く、飲みやすい
  • グアテマラ:チョコレートやナッツのようなコクのある風味
  • インドネシア:スパイシーで個性的、深煎りとの相性が良い
2. 焙煎度で選ぶ

焙煎度合いによっても味が変わります。

  • 浅煎り:酸味が強くフルーティー、豆の個性を感じやすい
  • 中煎り:酸味と苦味のバランスが取れた、定番の飲みやすさ
  • 深煎り:苦味とコクが際立ち、ミルクとの相性抜群
3. ブランドや信頼できるロースターを選ぶ

初めてなら、信頼できるブランドやロースターを選ぶのがおすすめです。

 

まとめ:スペシャルティコーヒーで広がる新しいコーヒー体験

スペシャルティコーヒーは、品質の高さと多様な風味によって、私たちのコーヒーライフをより豊かにしてくれる存在です。
産地や焙煎度、抽出方法を変えるだけで、同じコーヒーでもまったく違う表情を見せてくれます。生産者の背景を知りながら味わう一杯は、まるでその土地を旅しているかのような感覚を与えてくれるでしょう。

コーヒーは単なる飲み物ではなく、文化であり、物語です。スペシャルティコーヒーを通して、その奥深い世界を探求し、あなたにとっての“最高の一杯”を見つけてみてください。

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