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~調査開始20周年・AGF '02 主婦のお歳暮意識調査結果より~
今年も高い贈答意向 全体で96.0%が「今年も贈る」 義理の大阪・人情の東京?託す気持は「あたたかさ」「くつろぎ」「季節感」 ~今年もお歳暮の王様は「コーヒー」「ビール」~ |
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AGF(味の素ゼネラルフーヅ株式会社)では、今年度のお歳暮における主婦の贈答意向を把握するために「2002年主婦のお歳暮意識調査」を実施しました。今回の調査は東京及び大阪に居住する60歳未満の主婦を対象に、2002年9月5日から10日までの6日間、個別面接聴取法で実施し、各地域150名・合計300名から回答を得ました。この調査結果につきまして、要点を抜粋して以下にまとめます。
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今年も高い贈答意向。30・ 40代では、98.9%が「贈る予定」と回答。商戦スタートは早まる傾向に |
「今年もお歳暮を贈る」と答えた人の割合は96.0%に達し、調査開始以来2番目に高い数字となりました。特に30代、40代では98.9%の人が「贈る予定」と回答しています(表2)。一方、贈答予定件数は4.3件、一件あたりの平均金額は4,315円と、お歳暮自体にかける金額は縮小傾向にあります(表2)。「贈るべきは贈る」けれど、できるだけ「買い物は賢く」という、消費者の姿が数字となって現れたようです。 そうした消費者の姿を反映してか、近年広まってきた百貨店の「早期割引制度」の認知度・利用意向は高く(表3)、お歳暮商戦のスタートは早まりそうです。購入時期に関する調査では10月末には購入するという回答も寄せられています。なお、全体では11月下旬から12月上旬にかけての購入予定が多く、12月第一週をピークに、売り場では熱い商戦が繰り広げられそうです(表4)。
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義理の大阪・人情の東京?“個人の付き合い重視”の東京、“社会・地域の付き合い”重視の大阪 |
お歳暮の贈り先上位5位を見てみると、「両親(52.1%)」「親戚(37.5%)」「上司(28.5%)」「兄弟」「友人/知人」(同率:26.4%)となっています。これを地域別に見てみると、東京の上位5位は「両親」「親戚」「兄弟」「友人/知人」「仲人」となっており、大阪では「両親」「親戚」「上司」「仲人」「子どもの学校・塾・おけいこ等の先生」となっています(表5)。血縁関係や個人のお付き合いを重視する東京に対し、社会や地域でのお付き合いを重んじる大阪といった地域の特色が浮かんできます。
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お歳暮に託す気持は「あたたかさ」「くつろぎ感」「季節感」 |
お歳暮に託して贈りたい気持についての設問では「あたたかさ」「くつろぎ感」「季節感」が上位に挙がっています。東京では「あたたかさ」と「くつろぎ感」がほぼ横並びの支持を受けていますが、大阪では「あたたかさ」を託したいという答えが飛びぬけており、「季節感」がその後に続いています(表6)。街全体が秒刻みで動く東京では、主婦もちょっぴりお疲れなのかもしれません。
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商品購入で重視するのは「相手の気持」+「実用性」+「品質の良さ」 |
お歳暮を選ぶ際の考え方を見てみると「贈る相手の好みを大切にする」「気軽な感じのもの(きどった感じがしないようなもの)」「ゆったりとした気分(ひととき)が味わえるようなもの」という回答が上位に挙がっており(表7)、「感謝の気持を伝えたい」「くつろぎを託したい」といった想いを反映しているようです。購入時の重視点では「相手に喜ばれるもの」「実用性があるもの」「相手がもらって負担に感じないもの」が上位に来ています(表8)。パーソナルな行事としてお歳暮が定着すると共に、贈るものは格式ばったものではなく、親密さを演出できるものが人気が高いようです。同時に、近年品質に対する消費者の目は厳しくなっており、「品質の良さ」を重視するという回答も多く挙げられました。
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贈りたい商品・もらいたい商品を見てみると、贈りたい商品では、1位「ビール」2位「コーヒー」3位「産直の生鮮食料品」4位「ハム/ソーセージ」5位「調味料・食用油」、もらいたい商品では1位「商品券」2位「ビール」3位「洗剤」4位「コーヒー」5位「産直の生鮮食料品」となっており、今年も「ビール」「コーヒー」が贈りたい商品でももらいたい商品でも、上位5位にランクインしています(表9)。 お歳暮購入時の重視点で上位に挙げられた「実用性があるもの」を具体的に聞いた設問でも、「ビール」「コーヒー」は上位に挙げられています(表10)。「あたたかさ」や「くつろぎ」を演出でき、さらに実用性も高い商品である「ビール」「コーヒー」は、今年もお歳暮の王様と言えそうです。
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~AGF 主婦のお歳暮意識調査 20年間の流れ~
AGFでは、1983年より、東京と大阪の主婦を対象に「主婦のお歳暮意識調査」を実施してきました。 今年は、調査開始から20周年にあたります。 この20年間を振り返ってみると、「贈答意向」は調査開始当初では80%台でしたが、86年以降は90%台をキープしており、2001年には、最高の96.3%となりました。この間、景気の移り変わりもありましが、贈答意向にはあまり影響せず、お歳暮が年中行事として定着した様子が見て取れます(表1)。 お歳暮の定着と共に、その意味合いにも変化が見られます。調査開始時には、贈り先の上位を占めていた「仕事関係」は80年代後半から下位へ移り、「両親」「親戚」「兄弟」といった血縁関係への贈答が目立つようになりました。90年代後半からは「友人・知人」が贈り先として浮上し、お歳暮はよりパーソナルなイベントへ変化してきたようです。 商品へ視点を移すと、商品選択時の重視点が、80年代は「実用性」一点張りでしたが、90年代以降は「実用性」よりも「相手に喜ばれる」という情緒的なポイントが重視され始めました。贈りたい商品・もらいたい商品上位5位の顔ぶれの変遷からもそれはうかがえ、80年代、贈りたい商品で高い人気を誇っていたのは「調味料・食用油」でしたが、90年代に入ると、「コーヒー」「ハム・ソーセージ」「ビール」といった嗜好性の強い商品にその座を譲っています。
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【贈りたい商品・贈る相手 20年間の推移】 |
<贈りたい商品> |
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<贈る相手> |
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【表1】贈答予定者比率の推移
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【表2】年代別贈答意向
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【表3】早割りサービス認知と利用意向
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【表4】購入予定日
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【表5】お歳暮を贈る相手
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【表6】お歳暮に託して贈りたい気持
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【表7】お歳暮を選ぶ際の考え方
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【表8】お歳暮購入時の重視点
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【表9】贈りたいもの・もらいたいものベスト5
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【表10】 |
相手の好みを大切にして選ぶ商品・実用性のある商品・冬に贈るのにふさわしい商品ベスト5
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 お歳暮意識調査結果 92KB |
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