2015年11月16日
-AGF コーヒーに関する生活/生涯価値実態調査-
コーヒーに求める傾向
~若者層は“眠気覚まし刺激型”、シニア層は“くつろぎ嗜好型”~
最もコーヒーが飲まれている都道府県は「鳥取県」。最も飲まれていないのは「静岡県」
その差は1週間で約3.5杯!
AGF(味の素ゼネラルフーヅ株式会社 代表取締役社長:横山 敬一)は、フルラインコーヒーメーカーとして、さまざまな生活環境(年代、ライフステージ、生活シーン、居住エリア)によって変化するコーヒーに求められる“価値”を明らかにし、生活者目線でその価値を提案していくことを目指し、「AGF コーヒーに関する生活/生涯価値実態調査」を行いました。
今回、全国47都道府県に分けて調査を実施したことで、「年代ごとに1日あたりのコーヒー飲用杯数が変化すること」、「それぞれのライフステージや男女の性別によってコーヒーに見出す価値が変化すること」などに加え、「生活するエリアによってもコーヒーの飲用杯数や飲用形態が変化すること」など、コーヒーについてのさまざまな生活者意識や実態が明らかになりました。
調査結果の要旨は以下の通りです。
●『年齢をかさねるごとにコーヒー飲用杯数が増加』
●『年齢をかさねるごとに“くつろぎ”を求める傾向あり』
●『コーヒー飲用杯数トップの都道府県は「鳥取県」、最も少ないのは「静岡県」』
●『ブラックでの飲用が最も多い「九州エリア」、ミルク入りの飲用が最も多い「関西エリア」』
【調査概要】
年齢をかさねるごとにコーヒー飲用杯数は増加し、男性は定年退職後に、女性は子育てが一段落したと推測される時期にピークを迎える。
週に1回以上コーヒーを飲用していると答えた人々(全国40,200人)に、1日あたりの飲用杯数をたずねたところ、年齢をかさねるごとに増加していく傾向にあることがわかりました。男性は定年退職を迎えた直後(62-65歳)にピークを迎え、女性は子育てが一段落したと推測される時期(50-53歳)にピークを迎えます。男女ともに仕事や育児が一段落し、比較的時間に余裕ができるタイミングで最もコーヒーが飲用されているようです。
図1:1日あたりの年代別コーヒー飲用杯数の推移
また、1日あたりの平均コーヒー飲用杯数は「1.80杯」となりました。男女別でみると、男性平均は「1.82杯」、女性平均は「1.77杯」とあまり差がない結果となりましたが、37歳以下の若い世代では、男性平均は「1.60杯」、女性平均は「1.43杯」と男性の方が高く、その差が顕著であることがわかりました。
世代によってコーヒーに求める価値は変化する。若者層は“眠気覚まし刺激型”に対して、シニア層は“くつろぎ嗜好型”であることが判明。
世代によって、コーヒーに求める価値(=コーヒー飲用理由)が変化することがわかりました。20代のコーヒー飲用理由の1位は「眠気覚まし」、60歳以上では「ゆっくりとくつろぐため」が飲用理由の1位となりました。以下のグラフの通り、年齢をかさねるごとに「ゆっくりとくつろぐため」と回答する 割合が増えていくこともわかりました。コーヒーの飲用に見出す価値について、若者層は“眠気覚まし刺激型”に対して、シニア層は“くつろぎ嗜好型”であると推測することができます。
1日の中でコーヒーを飲む時間帯は「7~8時」がトップ。次いで「8~9時」、「15~16時」。
以下より、1日あたりの飲用杯数が0杯と回答した人も含む、
全国の男女(18~74歳)の調査結果となります。
最もコーヒーが飲まれている都道府県は「鳥取県」。最も飲まれていないのは「静岡県」と判明。その差は1週間で約3.5杯。
都道府県別の1週間あたりの飲用杯数についてみてみると、飲用杯数が多い都道府県は、1位「鳥取県」、2位「和歌山県」、3位は「愛媛県」という結果になりました。飲用杯数が少ない都道府県は、1位「静岡県」、2位は「神奈川県」、3位は「千葉県」となりました。東京都の飲用杯数は47都道府県中で「42位」(10.03杯)、大阪府は「36位」(10.40杯)、愛知県は「35位」(10.43杯)となり、大都市では飲用杯数が少なくなっています。
コーヒー飲用杯数が多い都道府県(※1週間あたり) 1位:「鳥取県」(12.19杯) |
コーヒー飲用杯数が少ない都道府県(※1週間あたり) 1位:「静岡県」(8.66杯) |
飲用杯数が最も少ない静岡県と、その次に飲用杯数が少ない神奈川県を比べると、1週間あたり約1杯の差が見られ、他の都道府県に比べ、静岡県はコーヒーの飲用杯数が著しく少ないことがわかりました。また、コーヒーを最も多く飲用する鳥取県と、最も少ない静岡県を比べると、1週間あたりの飲用杯数は約3.5杯の差がある結果になりました。
エリア別では、コーヒーを最も飲むエリアは「中国エリア」。コーヒーを最も飲まないエリアは「京浜エリア」と判明。その差は1週間あたり約2杯。
都道府県別の1週間あたりの飲用杯数についてみてみると、飲用杯数が多い都道府県は、1位「鳥取県」、2位「和歌山県」、3位は「愛媛県」という結果になりました。飲用杯数が少ない都道府県は、1位「静岡県」、2位は「神奈川県」、3位は「千葉県」となりました。東京都の飲用杯数は47都道府県中で「42位」(10.03杯)、大阪府は「36位」(10.40杯)、愛知県は「35位」(10.43杯)となり、大都市では飲用杯数が少なくなっています。
1週間あたりの飲用杯数が多いエリアは、1位「中国エリア」、2位は「北陸エリア」、3位は「四国エリア」という結果となりました。また飲用杯数の少ないエリアは、1位「京浜エリア」、2位は「東海エリア」、3位は「沖縄エリア」という結果となりました。 |
図4:エリア別飲用杯数 |
最もブラックでの飲用が多いのは「九州エリア」。「関西エリア」はブラックでの飲用が一番少なく、代わりに「ミルク」や「甘味」を加えた状態で最も多く飲用していることが判明。
コーヒーの飲み方についてもエリアによって特徴が異なる結果となりました。「九州エリア」、「北海道エリア」は、6割を超える人が「コーヒーをブラックで飲用する」と答えました。それに対して、関西エリアは、ブラックで飲用する割合は最も少なく、半数を下回る約4割の人が「ブラックで飲用する」と答えました。
図5:エリア別のコーヒーの飲み方(%)
また関西エリアは、ブラックでの飲用が少ない代わりに、「牛乳・フレッシュクリーム・甘味を加えコーヒーを飲用する」と答えた人が全地域において一番多い結果となりました。それに対して、牛乳(生乳)の生産地イメージの強い「北海道エリア」や「東北エリア」では、コーヒーに牛乳を入れる人が少ないという結果となりました。
当社では、今回のようなエリア別のコーヒーの飲用特性や飲用実態を分析し、さらに商圏データとも掛けあわせることで、それぞれの特性に対応したエリアマーケティングを推進し、更なるコーヒー市場の活性化に取り組んでいきたいと考えています。