コーヒーの味は、豆の種類だけで決まるわけではありません。他にも焙煎やブレンドなど、複数の要素が重なり合って香りやコク、苦味や酸味が生まれます。お気に入りのコーヒーを見つけるために役立つポイントを紹介します。
コーヒーの品種・焙煎・ブレンドの違いを徹底解説
コーヒーの味わいは、豆の品種だけで決まるわけではありません。焙煎やブレンドなど、複数の要素が重なり合うことで、香りやコク、苦味や酸味が生まれます。この記事では、コーヒー豆の品種・焙煎・ブレンドそれぞれの違いや特徴を詳しく解説します。お気に入りの一杯を見つけるためのポイントとして、ぜひ参考にしてみてください。
コーヒーの味は、豆の種類だけで決まるわけではありません。他にも焙煎やブレンドなど、複数の要素が重なり合って香りやコク、苦味や酸味が生まれます。お気に入りのコーヒーを見つけるために役立つポイントを紹介します。
現在、世界のコーヒー豆生産量の約6~7割を占めているのがアラビカ種です。原産地はアフリカのエチオピアで、標高1000m~2000mほどの涼しい高地で育ちます。霜や乾燥、病気に弱いため、栽培には手間がかかる品種です。
味の特徴は、強めの酸味と花のような甘い香り。上品な香りが楽しめます。
アラビカ種の中には細かな種類があり、昔からあるティピカやブルボンは、雑味が少なく、すっきりとした味わいが魅力です。ただし、収穫量が少ないことから栽培は減少傾向にあります。近年は育てやすく収穫量も多いカトゥアイなどが主流になりつつある状況です。
また、アラビカ種は自分の花粉で実をつける性質を持っているのが特徴。蜂などが受粉を助けることで、より安定した収穫につながります。
アラビカ種と並ぶもう一つの代表がロブスタ種です。正式には「カネフォーラ種」とも呼ばれ、アフリカのビクトリア湖周辺から西アフリカにかけてが原産とされています。こちらは病気に強く、標高300m~800mほどの低地でも育つため、栽培しやすいのが特徴。
豆の形はやや丸みがあり、味はしっかりとした苦味と渋みが中心です。香りは麦茶のような香ばしさが感じられます。単体で飲むよりも、ブレンド用として使われることが多い品種です。
一般的には品質が高いとされているのはアラビカ種であり、スペシャルティコーヒーの多くもアラビカ種が使われています。ただし、ロブスタ種はコクや苦味を補う役割として欠かせない存在です。
コーヒー豆の焙煎とは、生豆を加熱して炒る作業のことを指します。味わいを大きく左右する重要な工程です。
収穫されたばかりの生豆は淡い緑色をしており、香りや味はほぼありません。ここに焙煎により熱を加えることで豆は茶色から黒へと変化し、香りや苦味、甘味といったコーヒーらしい風味が引き出されます。
どれだけ深く焙煎するかという度合いは「焙煎度」と呼ばれ、大きく分けると浅煎り、中煎り、深煎り、極深煎りの4つです。
焙煎はただ豆を焼けばいいわけではなく、豆の個性を引き出すための調整が欠かせません。一般的に、焙煎が進むほど苦味は強くなり、酸味はやわらいでいきます。
たとえばコロンビアの豆の場合、浅煎りでは酸味が強く出ますが、中煎りになると花のような甘い香りが引き立つのが特徴。さらに深くすると、チョコレートのようなコクが強くなり、その代わりに繊細な香りはやや控えめになる傾向があります。
どの程度焙煎するかに正解があるわけではなく、どのような味に仕上げたいかで決まります。以下のような種類が代表的です。
いろいろ試してみることで好みの一杯が見つかる可能性があります。
ブレンドには、大きく分けて3つの目的があります。
たとえば、華やかな香りとしっかりしたコクが魅力のキリマンジャロは、酸味が強く感じられることもあります。そこで、酸味が穏やかなブラジルの豆を加えると、香りとコクはそのままに、ぐっと飲みやすくなります。複数の豆を組み合わせることで、1種類だけでは出せない味わいが生まれるのがブレンドの魅力です。
逆に、1種類の焙煎豆(ばいせんまめ)のみで作るコーヒーを「ストレートコーヒー」といいます。現在、日本でストレートコーヒーとして飲用されているのは「ブルーマウンテン」「モカ」「キリマンジャロ」「マンデリン」などが中心です。ストレートコーヒーは1種類の豆だけを使って淹れられることから、その産地独特の味や香りが、強く際だちます。
ブレンドされたコーヒー豆
焙煎をする前にブレンドをするか、焙煎をした後にブレンドをするか、によっても味わいは大きく異なります。
焙煎をする前にブレンドをする場合、一度に焙煎を行うため、工程がシンプルに思われますが、常に安定したおいしさを生み出すためには、その日のそれぞれの豆の状態を見極め、全体に焼きムラが無いよう、焙煎の度合いを判断していくプロの焙煎技術が必要になります。
焙煎をした後にブレンドをする場合、コーヒー生豆の個性に応じて、それぞれのコーヒー生豆が持つ特徴を最大限に生かすことができる焙煎方法で焙煎し、出来上がったコーヒー豆をブレンドしていきます。それぞれに焙煎度合いが異なる豆をバランスの取れた味わいになるようブレンドをする。こちらもやはり、プロのブレンド技術が必要になります。
AGF®では、製品ごとにターゲットの品質になるよう、ブレンドをするタイミングを使い分けて製品化を行っています。このように、それぞれのコーヒー豆の個性を生かしながら、新たな味わいを生み出すのが、「ブレンド」なのです。
ブレンドに決まった正解はありませんが、よく使われる配合例は以下の通りです。
バランス重視なら、コロンビア40%、ブラジル30%、モカ20%、ロブスタ10%。酸味、苦味、香りのバランスが整いやすい組み合わせです。
酸味重視なら、コロンビア30%、ブラジル30%、モカ20%、グアテマラ20%。フルーティーで軽やかな印象になります。
苦味重視なら、コロンビア30%、ブラジル30%、キリマンジャロ20%、ロブスタ20%。しっかりしたコクと苦味を感じられるのがポイント。
コク重視なら、コロンビア40%、ブラジル20%、マンデリン20%、グアテマラ20%。深みのある味わいを楽しめます。
ブレンドを考えるときは、使う豆の数に気をつけましょう。多ければ多いほどおいしくなるわけではなく、3〜5種類ほどに絞るのが扱いやすく、味もまとまりやすくなります。
豆が多すぎると、最終的にどのような味になるのかがわかりにくくなることもあります。逆に少ないと単調になりやすいため、バランスを意識しましょう。
ベースとなる豆を決めることも重要。味の土台になるので、割合としては30%以上が目安です。50%以上にすると、その豆の個性をより強く感じられます。
まずは、どのようなコーヒーを楽しみたいのかをイメージしましょう。そこからベースを決めて、少しずつ他の豆を足していくと考えやすくなります。