AGF®ストーリー
AGF®で働く人たち
「AGF®プロフェッショナル」が手がける
“プロ向け”の商品開発とソリューション提案
執筆:2024年3月
読了目安:約5分
ご家庭で楽しむコーヒーやティードリンク以外に、飲食店やホテルなどで提供されるドリンクにも味の素AGF株式会社(以下、味の素AGF)が開発した商品が利用されていることをご存じですか? たとえばコンビニエンスストアのコーヒー、ファミリーレストランのドリンクバー、オフィスの給茶機、さらにバーや居酒屋、レストラン、ホテルのラウンジなどで提供されるオリジナルドリンクやカクテルなど。今回は業務用商品を扱う「AGF®プロフェッショナル」の取り組みをご紹介します。
原料の供給不足とコスト高騰の課題に応える
「さわやかりんご」と「きりっとオレンジ」
レストランやカフェなどの飲食業やホテルなど宿泊業のニーズに対応する”プロ向け”の商品とソリューションを提供するのが「AGF®プロフェッショナル」です。「AGF®プロフェッショナル」ブランドの業務用専売商品にはコーヒー(豆・インスタント)、お茶・紅茶(粉末)、クリーミングパウダーのほか、個包装のスティック製品のラインナップがあります。
近年の環境意識の高まりや生活者のニーズの変化などを背景に、外食業や飲食サービスを伴う宿泊業は人手不足・原料費高騰といった課題に直面しています。味の素AGFでは、「食」に関わるプロフェッショナルの課題と向き合い、製品づくりを通してその解決策を提案してきました。
2023年8月、新しい「AGF®プロフェッショナル」シリーズとして発売した「さわやかりんご500ml用」もそうしたプロのニーズに応えるべく市場に送り出したスティック商品です。開発を担当したソリューションビジネス部 澤田さんにお話を伺いました。
澤田さん:
私が開発を担当している商品は主に2種類。まずペットボトル代替として開発した500ml、1L、2Lの商品、もうひとつは主に個包装スティックタイプの商品です。「さわやかりんご500ml用」は前者で、フルーツ果汁の供給不安とそれに伴うコスト高騰に悩むお客様のソリューション解決を念頭に置いていました。また、フルーツ系ドリンクがホテルや飲食店で多く採用されていることもありましたので、今回は満を持してフルーツドリンクの王道である「りんご」にチャレンジしました。
そうして生まれた「さわやかりんご500ml用」は、甘みと酸味のバランスが絶妙な味の素AGFの自信作です。パウダードリンクとは思えない絞りたての果汁を思わせるフレッシュな果実感だと思っています。それを実現したのが味の素AGF独自の「フレッシュフルーツアロマ技術」です。
「フレッシュフルーツアロマ技術」とはフルーツ果実由来の香り成分をドリンクの“新鮮な果汁感”に活かすための製法です。
従来のフルーツ系ドリンクの製法ですと、フルーツの香りは製造時の加熱殺菌で揮発してしまいます。そこで味の素AGFはこの香り成分をデンプン由来のカプセルに閉じ込める製法によって、水に溶かすだけでフレッシュな果実感を再現できるパウダードリンクを実現しました。
今年(2024年)2月には同じ製法による「きりっとオレンジ500ml用」も新発売。主要産地の天候不順や病害などによって、昨年オレンジの先物価格が過去最高値を更新し、日本国内ではオレンジジュースの価格が急騰しています。しかし、幅広い人々に好まれるフルーツドリンクの大定番“オレンジ”は飲食の現場に欠かすことができないものです。「きりっとオレンジ」はオレンジ価格高騰に悩む現場のプロの方々のニーズに応える、香り豊かな果実感とすっきり飲みやすい美味しさを実現しました。
澤田さんはパウダーならではのメリットについても説明してくれました。
澤田さん:
大容量のペットボトルや紙パックのドリンクに比べて、パウダードリンクはコンパクトで重量も軽く、保管場所の省スペース性や運搬性にも優れています。重い大容量のペットボトルなどの運搬や買い出しは、コスト削減・省スペースに悩むユーザーの方々にとってメリットになるはずです。
また、ユーザーの方々がオリジナルメニューを開発するにあたってパウダーの特性が十分に発揮されます。水の量で簡単に味の濃さを調節でき、水以外の素材にも混ぜ合わせられるので、ドリンクはもちろん、ゼリーなどのデザートにも活用ができます。当社の公式ウェブサイト上の「AGF®プロフェッショナル」ページなどでは、ドリンクやデザートのアレンジレシピをご紹介しており、オリジナルメニュー考案のヒントにしていただいています。
プロのニーズに応えるチャレンジは
より多様な食体験につながっていく
「AGF®プロフェッショナル」シリーズはカフェやバー、居酒屋などでお酒の割り材としても利用されています。近年、Z世代の若者を中心とした「ノンアルブーム」「ソバーキュリアス」などと呼ばれる、お酒を飲まない、あるいは控えめにするライフスタイルが広まってきました。そのためお酒を提供するお店でもノンアルコール、低アルコールのオリジナルメニューを充実させる傾向にあります。その際、ポイントとなるのが「(SNS)映え」。思わず写真を撮りたくなるカラフルなドリンクは、SNSなどを通してお店の人気向上につながります。
澤田さん:
そんなカラフルなオリジナルメニュー開発に活用していただきたい「AGF®プロフェッショナル」商品が「自由自彩」。この商品は溶かす水の量で濃度を調節することで、比重の差を利用したカラフルな色の組み合わせを楽しめます。カラーは赤(いちご味)、黄(レモン味)、青(グレープフルーツ味)の3種で、単色だけでなくグラス中で2~3色を層で組み合わせたり、各色をミックスさせることによる多彩なカラーバリエーションも自由自在。炭酸水、ソフトドリンクでノンアルコールカクテル、ジン、ホワイトラム、ウイスキー、焼酎などでアレンジすることで、バーカクテルのような映えるドリンクも手軽にお作りいただけます。
その他、味の素AGFの業務用商品が活躍するフィールドはドリンクに留まりません。たとえばインスタントコーヒーがカレールーの隠し味として使われたり、クリーミングパウダーがクリームシチューの材料に採用されるなど、ドリンクやデザート以外の用途で利用されているケースも少なくありません。お客さまの多様な食体験をより豊かに、便利に、楽しく、安全に、そしてもっとおいしく……私たちは、プロフェッショナルの想いをカタチにするためにこれからもさまざまなチャレンジを続けていきます。
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※組織名や所属、肩書、業務内容、商品情報等を含むすべての記載内容は、各取材及び執筆時点のものです。