執筆:2026年3月
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ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会に出場する小須田選手。その挑戦は、彼自身の努力だけで成り立っているわけではありません。彼の背中を押しているのは日々寄り添い、支えてくれる人たちの存在。そしてそのそばには、いつも一杯のコーヒーがあります。
INTERVIEW
小須田潤太氏
東京2020パラリンピック競技大会では、T63クラスで100メートルと走り幅跳びに出場。2018年からはスノーボードにも挑戦を始め、北京2022パラリンピック冬季競技大会はスノーボードクロスで7位入賞、その後スノーボードに専念。2023年のW杯スノーボードクロス(LL1)で優勝、2025年3月カナダ世界選手権バンクドスラロームで優勝を飾った。オープンハウスグループ所属。
目次
アスリートとして生きる。
その挑戦の裏には、いつも“応援する人”がいる。
陸上・スノーボード競技を始めたきっかけを教えてください。
2015年に義足のランニングクリニックに参加したのがきっかけです。同じ障がいがある講師の山本篤さん(日本の義足陸上競技選手初のパラリンピックメダリスト)が颯爽と走る姿を見て、こんなにかっこよく走れるんだ、自分もこうなりたいと強く思い陸上競技を始めました。
スノーボードを始めたのも山本さんがきっかけなんです。国内大会で優勝されたニュースを見て、自分にもできるかもと思ったんですよね。スノーボードに関しては事故で足を切断する前、子どもの頃にやったことがありましたが、義足で滑るっていう考えが全くなくて。陸上競技では山本さんには敵わなかったんですけど、もしかしたらスノーボードなら勝てるかもって直感的に思いました。でも実際はそんなに簡単ではなく、最初に出た大会では30秒くらいでゴールするコースを2分ぐらいかかってしまい、こんなに難しいのかって衝撃を受けたのを覚えています。
競技を続けるモチベーションはどこから生まれていますか?
一番はシンプルにスノーボードがめちゃめちゃ楽しいです!試合も練習もすべて楽しくて。特に好きなところはスピード感ですかね。はじめのうちはターンの練習ばかりしていて、ターンスキルを磨くのが楽しく感じていたのですが、ただ真っ直ぐスピードを出して滑る瞬間が本当に楽しいなって最近改めて思います。
あとは、スノーボードの奥深さです。対人競技なので相手との駆け引きもあるし、ターンもジャンプも一つ一つを極めるのは難しいし、無限に到達できないことがあるというか。本格的に競技を始めて5年ぐらいですが、まだまだ自分の実力が伸びていくフェーズにあるので、挫折などを感じることはないですね。右足の義足の長さ、硬さ、角度を常に変えながら、どう使えば左足と同じように扱えるかっていうところは常に考えながらやっています。日々、できないことに挑戦していくことに喜びを感じています。
応援・支えてくれている人たちはどんな存在ですか?
家族、恩師、友人、チームメイトはもちろん、関わってくださっているすべての方に応援してもらっていると感じます。今、自分自身が競技を全力で取り組めているこの環境や、切磋琢磨できる仲間の存在は本当に貴重で感謝しています。一人では何もできないですし、皆さんの支えが力になっています。妻の存在もとても大きくて、遠征のたびにメッセージをくれますし、自分以上に試合結果に一喜一憂してくれます。失敗したら悔しがってくれて、いい結果が出たら喜んでくれて、すごくありがたいですし、心強いですね。
前回、世界選手権で優勝できたんですけど、自分の滑りや競技の内容としては全然納得できるものではありませんでした。正直、優勝して素直に喜べなかったといいますか、ただ周りの応援してくれる方たちは、ものすごく喜んでくれたので、それはとても励みになりました。競技者である以上は結果を出すっていうことが大事ですし、それが皆さんへの恩返しにもなると思うので、常にいい成績が残せるように努力しています。
そういえば、この前、父親からワールドカップが終わったあたりで「調子いいときこそ調子乗るなよ」とメッセージがきて、それが結構刺さりましたね。いいタイミングでいい言葉をくれて、身が引き締まりました。
コーヒーの香りで、今日の挑戦に息が整う。
普段コーヒーはどんな時間に飲まれますか?
毎日朝食後にコーヒーを飲みます。朝からコーヒーを飲むと気持ちが落ち着くと同時に「よし、今日も1日やるぞ!」と気合いが入ります。練習前や試合前の大切なひとときです。あとは、運転するときや練習後にカフェに行って飲んだりもします。基本的にはブラックで、カフェラテも好きです。
練習後は、リラックスタイムとして「ふぅ」とひといきついて、今日の振り返りをしながら飲みます。オンオフの切り替えにコーヒーは欠かせないですね。海外遠征に行くことも多いのですが、練習以外の時間は意外と余裕があって、ついついコーヒーを飲んじゃいます。1日3杯くらいに抑えて飲みすぎないように気をつけています。
その一杯がくれる“ふぅ”。
挑戦の背中を押してくれるコーヒーという存在。
コーヒーを飲んで「ふぅ」と心がほどける瞬間はありますか?
朝食後のコーヒーはいつも自分と妻の分で2杯作ります。妻と一緒にコーヒーを飲む時間は「ふぅ」と心を落ち着かせることができますね。自分にとっては練習に向かう前のとてもかけがえのない時間です。2歳と0歳の子どもがいて、そんなにゆっくり話している暇はないんですけど(笑)
2人子どもがいるとバタバタで大変ですが、やっぱり子どもと過ごす時間は本当に癒されます。遠征が多いときは、一緒にいられる時間が限られてしまうので寂しいですね。遠征中は離れてしまいますが、テレビ電話で毎日話しています。日本の夜がちょうどヨーロッパの昼間ぐらいなのでそのタイミングで。長女はもうめちゃめちゃ喋るし、下の子は男の子でよく泣くし、全然寝てくれないっていう、それがまた可愛くてたまらないんですけどね。自分が親に好き勝手に自由に育ててもらったので、子どもが大きくなったらやりたいことを全力でサポートしたいと思います。
明日も挑戦が続く。
そのそばにある、一杯が背中を押してくれる。
スポーツを頑張る子どもにメッセージをお願いします。
自分が競技をする上で一番大切にしているのは、明確な目標を持つことです。もちろん漠然とした大きな夢っていうのは持ってもいいのですが、競技を本気で取り組む上では具体的な目標をどこまで設定できるかっていうのが重要だと思います。
自分は子どもの頃、サッカーをやっていたので将来はプロサッカー選手になりたいと漠然と思っていました。でもそれって、みんなが言っているから、自分も何となくそう思っていただけだなぁと。何かに挑戦するならば、目指すところをはっきりさせてやる方が、より集中して取り組めると思うし、物事に対する本気度がすごく上がると思います。
今の小須田選手の目標は何ですか?
今は3月から開催されるミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会に向けてトレーニング中です。自分自身の集大成の大会というか、そこでメダルを取るためにスノーボードをやってきたと言っても過言ではありません。日々、高い集中力が求められる中で朝食後にコーヒーを飲むひとときが、心身を整えて1日を始める大切な時間になっています。競技に向き合うべきときはしっかりと集中し、力を抜く時間も大切にする。そのメリハリを意識しながら臨んでいます。パラリンピックでは、とにかく最高の結果である金メダルを獲ります!そしていつも支えてくれている方々に感謝の気持ちを伝えたいです。
- 組織名や所属、肩書、業務内容、商品情報等を含むすべての記載内容は、各取材及び執筆時点のものです。
COLUMN
ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会に関する味の素AGF株式会社の取り組み
小須田選手が語ってくれた、挑戦の日々のそばにある「一杯の“ふぅ”」。
張りつめた気持ちをほどき、次の一歩へと心を整えてくれる、ささやかな時間です。
味の素株式会社のグループ会社である味の素AGF株式会社(以下、味の素AGF)は、そんなひとときをより多くのアスリートに届けたいという想いのもと、東京2020オリンピック、パラリンピックから取り組みを開始しました。
ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会に向けても、日本代表選手団の“ココロの健康”を支える活動を進めています。
ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会中、JPC(日本パラリンピック委員会)と連携し、味の素グループは栄養支援を中心に日本代表選手団のサポートを行います。その拠点となるのが、「いつでも、ふぅ。広場」です。
この「いつでも、ふぅ。広場」の中で、味の素AGFは“いつでも美味しくお愉しみいただけるコーヒー”を提供しています。
慣れない環境や緊張が続く大会期間中でも、一杯のコーヒーを通じて、パラアスリートの皆様のココロの健康に貢献します。
いつでも美味しい一杯を提供するために
その一杯には、味わいへの細やかな工夫も込められています。
ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会での提供にあたっては、現地で使用される硬水でもおいしく淹れられるよう、味の素AGFの研究員がテイスティングを行い、選定しました。
日本で飲むときの味わいにできる限り近づけるため、何度も検証を重ねた結果、選ばれたのが《「ちょっと贅沢な珈琲店®」レギュラーコーヒー マイルド・ブレンド》です。
環境が変わっても、状況が違っても、変わらず美味しいと感じられる一杯があること。
その安心感が、緊張の続く日々の中で心を整え、再び挑戦へと向かう力になると、味の素AGFは考えています。
アスリート一人ひとりの挑戦のそばに、そっと寄り添う一杯のコーヒー。
味の素AGFはこれからも、その“ふぅ”の時間を支え続けていきます。
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